外壁塗装工事にウレタン塗料の使用はあり?なし?

数ある塗料の中で、ウレタン塗料は価格の安さや光沢のある仕上がりで人気がありますが、その一方でいくつかのデメリットも抱えています。今回は、ウレタン塗料を外壁塗装に使用することが「あり」か「なし」か、考えてみたいと思います。

 

〇ウレタン塗料を使うメリット

ウレタン塗料は、外壁塗装に使用する場合でも決して問題ありません。特に次のような場合には適していると言えます。

 

1,初期費用を抑えたい場合

他の塗料に比べて安価であるため、初期費用を抑えたい方には魅力的です。家全体の塗装費用を低く抑えたい場合、ウレタン塗料は良い選択肢となるでしょう。

2,10年以内に退去、解体する建物に適している

ウレタン塗料の耐用年数は6〜8年程度と短めです。したがって、10年以内に退去や解体を予定している建物の場合、ウレタン塗料を選ぶことで費用を最小限に抑えることができます。

3,特定の場所への適用

外壁全体だけでなく、雨どいや破風、水切りなどの塩ビ・木材・鉄製の箇所にも使用されます。これらの箇所では特に塗膜の光沢と柔軟性が求められるため、ウレタン塗料の特性が活きる場面と言えます。

 

〇ウレタン塗料のデメリット

1、耐久性の低さ

耐用年数は一般的に6〜8年と短く、10年以上の耐久性を求める場合には向いていません。少ない塗り替え回数で長期的にきれいな外壁を維持したい場合には、耐久年数の長い塗料などを検討する方が良いでしょう。

 

2,紫外線による変色

紫外線に弱く、変色しやすい性質があります。特に、塗膜が黄色く変色する「黄変」が起こることがあり、外壁の美観を損ねる可能性があります。また、汚れやすい性質も持っているため、長期間美しさを保つのが難しいかもしれません。

 

3,費用対効果の問題

初期費用が安い反面、長期的に見れば何度も塗り替えが必要となるため、トータルコストが高くなる可能性があります。塗料代以外の工事費や足場代を含めたトータルコストを考慮すると、耐久年数の長い塗料を選ぶ方が経済的かもしれません。

 

*まとめ

ウレタン塗料は、その安価さと光沢のある仕上がりから、外壁塗装に使用することが「あり」な選択肢であると言えます。ただし、耐久性や紫外線による変色、長期的な費用対効果などのデメリットを考慮することが重要です。特に、初期費用を抑えたい場合や10年以内に退去・解体を予定している建物、特定の部分の塗装には非常に適しています。自分の状況や目的に合わせて、最適な塗料を選ぶようにしましょう。